週末は読書。まだ学校始まていない時期であり、始まりを感じてそわそわしている今だからこそ物語の世界に飛び込む。読書を時々しているので、読んだ時には記録を兼ねて、文章化。
『赤と青とエスキース』 青山美智子さん著
2024年の本屋大賞で第2位の作品。一枚の絵を中心とした複数の人々の短編集と思っていたけど、なんと最後にすべてが繋がる。結果的に二人の人生を青春時代から初老の時代まで追い続けていたことに・・・。
青山美智子さんの作品ははじめて読みましたが、この作品の構成に驚かされました。エピローグがおまけでなく作品の重要な一部となろうとは・・・。
すべてを知ったうえで、もう一度読み返したいと思うような作品です。一つ一つの物語も、人間の心理を言葉で美しく、滑らかに表現しており、ドロドロしたものでもなく、でも明るく爽やかというわけでもなく、小さな苦しさの共感や乗り越えた喜びを読者も感じることができるようなものでした。
読後感も気持ちよく。青山さんの他の作品も気になります。次は『人魚が逃げた』を読んでみようかな。
今年の本屋大賞の発表ももうすぐです。まだ『死んだ山田と教室』しか候補作を読んでないけれど、毎年大賞の本は読むと決めているので、楽しみです。